2023/03/5
防水工事って、どんな工事? ~防水工事の種類について~
ビル・マンションの防水工事って?
皆さんご存じかと思いますが、建物は時間がたつと様々な部分が壊れてきます。それは、ビルやマンションも同じです。
管理しているビルやマンションの屋根はどうでしょうか?ひび割れやコケ、鉄筋の錆やカビなど、軽度ではあるけどいろいろな部分が汚れて、壊れかけていませんか?
実はビル・マンションも、定期的に防水工事が必要になります。
私は管理会社に任せているから大丈夫!と考えているならそれは間違いです。
管理している会社によっては、建物全体のメンテナンスをする知識を持っていなかったり、清掃を怠っていたりします・・・今回は大事なビルの資産価値を守るためにも、防水の知識について知っておきましょう。
アスファルト防水
アスファルト防水は、アスファルト製のルーフィングシートと呼ばれる防水シートを張り合わせていく防水工事です。防水工事の中でも最も歴史が深いことが特徴の一つで、古くは大正時代から施工されています。
その防水性・耐水性の高さから現在でも広く採用されており、昔から信頼され続けている防水工事です。
アスファルト防水には主に、加熱によりドロドロに溶けたアスファルトを用いてルーフィングシートを張っていく「熱工法」や、トーチバーナーで炙りながら張る「トーチ工法」、特に加熱を必要とせず臭いや煙の発生が抑えられる「常温工法(冷工法)」といった種類があります。
新築や改修、平屋根、道路、橋など、幅広い建設の分野で適応されています。
シート防水
シート防水は、塩化ビニルやゴム製の防水シートを施工箇所に固定していく防水工事です。
固定方法には、専用の接着剤を用いる「密着工法」や、専用の機械を用いる「機械固定工法」があり、施工したい場所に合った工法を選びます。
シートを上から被せていくので、下地に影響されることなく施工を行うことができます。耐用年数は10〜15年と防水工事の中でも比較的長く、耐久性が高いことも特徴です。
また、広い面積でも一度にムラなく施工していきますので、施工期間が短いといったメリットもあります。新築や改修はもちろん、ビルやアパートなどの建築物でもよく使用されています。
塗膜防水
塗膜防水は、最近主流になりつつある防水工事で、液状の原料を施工箇所に何度も重ね塗りしていきます。
密着性が非常に高いことから割れにくく、改修の際も再度塗り直すことによる対処が可能となっています。塗膜防水には主に、「ウレタン防水」や「FRP防水」といった種類があります。
ウレタン防水は、現在国内の防水工事において半分近く採用されている工法です。比較的安価で、場所を選ばずに施工できることが人気の理由です。
他の防水工事と比べると必要となる技術レベルはそこまで高くありません。
またFRP防水は最近注目されている工法で、「ガラス繊維強化プラスチック(FRP)」を利用します。耐久性や強度に優れており、バルコニーや屋上駐車場などでよく採用されています。
浸透性防水
浸透性防止とは、浸透性の高い材料をコンクリートの表面に塗り付けていく防水工事です。材料は規定配合に従ってその都度調合していき、無機質系やケイ酸塩系などがあります。
調合した材料をコンクリートに塗ることでミクロな隙間に浸透していき、コンクリート自体の防水機能を高める工法となっています。
それに加えて、コンクリートの劣化防止やひび割れの防止にも効果があるので、建造物の耐久性を高めてくれます。また、溶剤を使用することもないので、作業環境がいい状態で施工を行うことができます。
適応箇所は主にコンクリート躯体で、地下の内外壁や屋上、エレベーターピット、受水槽などでよく採用されています。
まとめ
今回は、防水工事の種類についてご紹介してきました。
ここで挙げたのは代表的なもので、さらに細かく分類された工法もあります。また、防水工事で使用される材料や素材、その工法は日々進化を遂げていますので、時代の流れに乗った対応も必要となります。
私たちは、これまで数多くの防水工事を手掛け、時代とともに常に最適な工法を採り入れ、ノウハウも豊富に蓄積されています。
防水でお悩みの方や検討している方など、まずは専門家へどうぞお気軽にお問い合わせください。